JSSST2020 Talk

Posted on September 8, 2020

WSAN向けマクロプログラミング言語の提案

後藤司, 森口草介, 渡部卓雄
日本ソフトウェア科学会第37回大会, Sep. 8-10, 2020.

概要

無線センサーアクターネットワーク(WSAN)は、物理環境に配備された複数個の計算機が相互に通信することで、物理環境の観測や環境への働きかけを行う分散システムである。その実現には、センサーノードに加えて環境への働きかけなどを行うアクターノードを含む複雑なノード間協調が必要である。ノード間協調が不十分な場合、センサーやアクターへのメッセージの到達順序が入れ替わり、実行順序が意図しないものになるハザードと呼ばれる問題が発生することがある。アクターノードを含まない無線センサーネットワーク(WSN)については、マクロプログラミングと呼ばれる、WSN全体を一つの計算システムとみなしてその動作を記述する手法がある。マクロプログラミングでは処理に用いるノード間協調を全体の動作から導出する。本研究では、ハザード回避を行う協調動作を導出する機構を取り入れたWSAN向けのマクロプログラミング言語を提案する。

論文