PPL2018 Posters

Posted on March 5, 2018

アクターシステムを対象としたリバースデバッギングフレームワークActoverseへのAOPの導入(ポスター)

柴内一宏,渡部卓雄
第20回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ(PPL 2018), Mar. 5-7, 2018.

概要

Actoverseは,アクターモデルにもとづく各種言語および実行系を対象としたデバッギングフレームワークである.リバースデバッギングおよびメッセージ到着順の制御機構を備えており,メッセージ到着順序の非決定性に伴うバグの発見を支援する.しかしながら,Akka を用いて構成されたアプリケーションに本フレームワークを適用する際,デバッグ対象となるアプリケーションのソースコードに変更を行う必要があった.本ポスター発表では,AspectJの導入によってこの問題を解決する手法を示す.


構文解析器の動的拡張による衛生的マクロ機構の実現(ポスター)

高桑健太郎,渡部卓雄
第20回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ(PPL 2018), Mar. 5-7, 2018.

概要

O-Hygieiaは,OMetaで記述された言語処理系に対する対象言語に依存しない衛生的マクロ機構導入のためのフレームワークである.OMetaは強力なパターンマッチ機構を備えたオブジェクト指向プログラミング言語であり,構文解析器などを作成するのに適している.O-Hygieia は,Racketのマクロ機構で用いられているScope Setモデルに基づき,OMetaで記述されたプログラミング言語の構文解析器に衛生的マクロの定義構文および定義機構を導入する.本ポスター発表では構文解析器の動的拡張にもとづくO-Hygieiaの実現方式について述べる.


小規模組込みシステム向けFRP言語のアクターモデルにもとづく実行系(ポスター)

渡部卓雄
第20回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ(PPL 2018), Mar. 5-7, 2018.

概要

実行系にアクターモデルの考え方を取り入れた関数リアクティブプログラミング(FRP)言語の利用が,計算資源の限られた組込みシステムの開発効率の向上に寄与することについて議論する.提案方式の特色は,小規模組込みシステム向けFRP言語の実行時システムを並行計算モデルのひとつであるアクターモデルを用いて構成することで,FRPの特徴である宣言的記述にもとづく高い抽象性を保ちつつ,適応性と実行効率の向上を可能にすることにある.これにより,割込みや例外,実時間処理,分散処理および適応的動作を含む様々な組込みシステムの動作を宣言的に記述することによるモジュール性の向上が可能になることを示す.